サーフィンの起源と、時代と共に変わるサーフボードの種
板の上に立ち、波に乗るスポーツ、サーフィンには、意外と古い歴史があります。
なんと西暦400年頃にはすでにサーフィンのようなものが存在していたそうです。この元祖サーフィン 当然ですが、今のサーフボードの素材とはまったく違い、木で作られた板だったと言います。あるいは、船で波に乗ることもありました。
遊びというよりも、漁を効率的に行うための手段だったと考えられています。
この先人の閃きに、現代人の遊び心と技術の発展を加え、長い時間をかけて、サーフィンはオリンピック で競い合うような競技へと変化していきました。そして現在、さまざまなニーズに合わせてサーフボードが作られています。
今回のオリンピックで使われるのは、長さ170センチ~190センチの、「ショートボード」という種類のボードです。特徴としては、機動力に優れ、ダイナミックな動きやスピード感を演出するボードで、宙を舞うエアーと呼ばれる技も期待できます。また200センチ~260センチのものはファンボード、260センチ以上のものはロングボードと言い、長さ別に呼び名も変わっていきます。
会場の釣ヶ崎海岸はどんな所?
千葉県一宮町の釣ヶ崎海岸(通称:志田下)についてもご紹介しましょう。
日本のサーフィンのメッカとしてとても有名な志田下ポイント。国内最大の大会や、国際大会の会場 にもなっています。波質、国際大会の実績、そして都心から車で約1時間というアクセスのよさなどが、選ばれた理由になっているようです。サーフィンにとってまたとない環境の一宮町は、多数の有望株を輩出しているのも特徴です。
全米オープン2015で日本人として初めての優勝を飾った大原洋人選手、国内外で活躍中の稲葉玲玉選手、田中英義選手、さらにはjpsa2016グランドチャンプの加藤嵐選手も一宮町出身の選手。国内外で経験を積んだ若手サーファーたちが、地元開催のオリンピックに向ける意気込みは凄まじいものがあり、そんな彼らに注目して観戦するのも、楽しみ方のひとつだと思います。
競技サーフィンのルールを知ってさらに楽しみましょう!
2020年東京オリンピックにおけるルールの詳細は、まだ正式発表されていませんが、ここでは、WSLでも 採用されている、もっともポピュラーな審査方法をご紹介します。サーファーの演技を採点する審査員は5人。この審査員が演技について10点満点で評価していきます。ただし、審査員によって大きく点差がつく場合もあるので、もっとも高い得点ともっとも低い得点をつた採 点を除き、残り3人よる得点の平均が正式な得点になります。
おもな採点基準は下記の5つです。
・技の難易度
・革新的、最先端の技
・技の組み合わせ
・スピード、パワー
具体的に言うと、単調にならないように定番の技を入れるとともに、1本以上の大技を混ぜながら、流行の 技も取り入れることが重要です。また、一連の演技中、スピードに乗り、パワーのある切り返しをして、技のつなぎ目でもバランスを崩さず流れるような演技であれば、高得点を狙えると言った具合になります。ただ、サーフィンは自然相手のスポーツ。状況が常に変化していくなかで、いい波に乗れるかどうかが大切になってきます。勝ち抜くためには運の強さも必要かもしれません。
サーフィンに少し興味を持っていただけましたか? サーフィンはオーストラリアでは国技となっているなど、外国ではみんなに愛されていますが、日本ではまだまだ知られていないスポーツです。オリンピックをきっかけに、日本でもサーフィンが文化として根づき、発展していったら素敵ですよね。
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