“イイネ”が増えるオシャレな暮らしの撮影テクニック

お部屋を彩る小物・アクセサリーの撮り方

空間
リビング・寝室・居室
関心
ライフスタイルインテリア学ぶ

こんにちは! ファッションスタイリストの角侑子です。 この連載では“充実したライフスタイル”をテーマに、室内でのオシャレな写真の撮り方をご紹介しています。お部屋のお気に入りの場所をオシャレに、素敵に撮影して、SNSでたくさんの人に見てもらいましょう!

3回目となる今回のテーマは「小物・アクセサリーの撮り方」です。

ファッションに彩りを添えるピアスやネックレス。

女性にとっては欠かせないアイテムですよね。 また男性にとっても、サングラスやネクタイなどの小物は、コーディネートにおけるオシャレなアクセントになります。 そんなご自慢の小物・アクセサリー。 自宅で大事に保管するだけでは少々もったいない気もします。 せっかくなら美しく飾りつけをして、写真にも収めておきましょう!

小物・アクセサリーは、写真に収めるアイテムが非常に小さいのが特徴です。 遠くから撮ると見えにくいですし、逆に近寄って撮っても単体ではイマイチ決まらないのが難点。

そこでオシャレに撮るコツは“脇役”をそろえることにあります。脇役とはアクセサリートレイや布といった、アクセサリーを盛りたたせてくれる演出小物(プロップス)のことを指します。 撮る写真のテーマに合わせた演出小物を用意して、いざ写真を撮っていきましょう!

今回は3つの世界観に沿った撮影をしていきます。

1: チャイナ風

1つ目は、アジアンテイストあふれるスタイリング。

アジアンテイストと一口に言っても、実際はバリ風、韓国風、タイ風などさまざまです。 ですから、まずはアジア圏のどの国のスタイルからインスパイアされた空間づくりをイメージしているか、明確にするとよいでしょう。 今回は「チャイナ風」ということで、中国の市場にありそうなディスプレイを意識してコーディネートしています。

用意するのは、生地屋さんなどで手に入れられる中国製の布(青・黄色)、中国風の袋・陶器の小物入れ、そしてアクセサリーです。

最初に、中国の風合いを感じさせる布をテーブルに敷きます。

黄色の布はチャイナ服に使われる素材で、厚みと立体感があるため、少しくしゃっとさせて無造作に置きました。

次に写真を撮る構図を意識しながら、バランスのよい位置に陶器の小物と袋を配置しましょう。 このとき、カメラのファインダーをのぞきながら演出小物の位置を配置することで、配置の失敗を防ぎます。 (アクセサリーを置いたあとで演出小物の配置を確認すると、バランスが悪くなって修正が必要になった際にスタイリングが崩れてしまうのでご注意を!)

陶器の入れ物にはピアスやイヤリングを、黄色の布の上にはコントラストのある青色のアクセサリーを置いて、写真に明瞭感を出しています。 アクセサリーは大ぶりなものや、色がカラフルなもの、タッセルフリンジなどを置くと、よりアジアンな印象を引き立たせられます。 中国は色鮮やかな色彩の織物と陶器の文化が優れているため、中国風の空間づくりの際には、この「明瞭感」と「ゴージャス感」の2点を取り入れてみましょう。 誰が見ても中国っぽい印象を引き出せますよ。 少し毒っぽいかな……? と思わせるくらいの色彩鮮やかな空気感がそれらしさを印象づけます。

2:ビーチ

今度はテーマを季節に絞ってコーディネートをしてみましょう。 これからの季節にふさわしい「ビーチ」をイメージしたスタイリングです。 強い夏の日差し、砂浜、海を感じさせる色合いや素材を使うのがコツですよ。

用意したのは、ZARAで購入したブルーのチェック柄ランチョンマット、3COINSのラウンドランチョンマット、雑貨屋で購入したパイナップルトレイ、ミニノート。アクセサリーは、夏らしいイエローゴールド系のアクセサリーをまとめます。 透明感のあるモチーフやキラキラと光るビジュー系のアイテム、そしてサングラスで夏らしさを印象づけるとよいでしょう。

先のスタイリングと同様に、まずは下地となるブルーのランチョンマットを敷きます。中心より少し左下にずらした箇所にラウンドランチョンマットを置くことで、写真を写したときにどちらの柄もバランスよく見えるようになります。 サングラスはほかのアイテムよりも大きく目立つ存在なので、目線が行きにくい上部にポイントとして置きましょう。

小物はカメラの中心に寄せつつ、無作為に斜め置きをして動きのある構図に。 トレイにはリングやピアス、色物のネックレスを入れてボリュームを出しましょう。 目立たせたいメインのアクセサリーは、光が入る箇所に置くとより輝きを増します。

3:ヴィンテージ

最後にご紹介するテーマは「ヴィンテージ」。

ヴィンテージとはファッション用語で、1970年代以前の品を使った古きよきクラシックなスタイルを意味します。 今回のスタイリングでは、英国風なヴィンテージ調の小物を用意し、それに合ったスタイリングをしました。

私は元来ヴィンテージが好きなので、よくヴィンテージショップに足を運んでは、コツコツ小物を買い集めているのですが、写真を撮る際には実際のヴィンテージではなくてもかまいません。 ライフスタイル雑貨屋さんや、家具屋さんの小物コーナーにもヴィンテージ風アイテムが豊富に展開されているので、ぜひお近くのインテリアショップなどに足を運んでみてくださいね。 用意したのは、大きなヴィンテージ皿、アルファベットオーナメント、ドライフラワー、アクセサリーです。 演出小物はすべて古めかしさを感じるアイテムを選びました。

添える花も生花ではなく、ドライフラワーにすることで、時が止まったような印象を持たせられます。 アクセサリーはツヤのないマットゴールド、ヴィンテージパール、小さくて繊細なプチペンダントで、ほどよい高級感を出しましょう。

このスタイリングではナチュラルな材木テーブルを活かしたので、布を使いませんでした。 テーブルが材木ではない場合は、生成り色の布を下地に置くとマッチしますよ。

今回は、すべてのスタイリングを大きなヴィンテージ皿に収めます。 ビーチ風のスタイリングのときと同様、重たく目立つ印象のアルファベットモチーフは上部に配置し、カメラの中心よりやや左に寄せた位置に置きましょう。 スタイリングは、下地→目立つアイテム→小さなアイテム、のように、見える面積が大きな箇所から順に行っていくと失敗が少なくなります。

片方に大きなアクセサリーを置いたら、空いた隙間を埋めるように、イヤリングやリングをちょこんと配置していきましょう。 最後にヴィンテージっぽさを引き立たせるドライフラワーを置いて完成!

アクセサリー一つを写真に撮るにも、このように小物を添えてより素敵にすることで、あなたのアクセサリーがいつも以上に美しく、魅力的に写ります。

ご自身のお気に入りのアイテムを誰かにそっと自慢したくなったら、ぜひそのアイテムに似合うテーマを考え、スタイリングして写真を撮ってみてはいかがでしょうか。

“イイネ”が増えるオシャレな暮らしの撮影テクニック

角 侑子さん

ファッションスタイリスト兼ファッションライター。高校卒業後、念願のテーマパークスタッフに3年間従事した後、アパレル業界へ転身。株式会社ワールドストアパートナーズの販売員を務め、スタイリスト派遣事務所へ転向。アシスタントを経て、現在はフリーのパーソナルスタイリストとして経営者・主婦・OL等の職業とニーズに合わせたファッションスタイリングを提案。現在は、ファッションに関するコラム、ライフスタイル、撮影のテクニックをanan web/TRILL/美Lab/LBR等の媒体で執筆中。

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)