お部屋の中でもっともリラックスできる場所であり、また部屋全体の要ともいえる空間が寝室。
この寝室を居心地のよい空間にしておくことは、良質でより深い睡眠をとるうえで欠かせませんよね。 皆さんはご自身のベッドルームやベッドメイキングに自信はありますか?ベッドルームは人に見られることを意識していないと、なかなかキレイに整えておくのが難しい場所です。写真を撮る機会に、改めて心地よい空間作りを心がけてみてください。
さっそく、オシャレなベッドルームを作るコツをご紹介しましょう。
ベッドをオシャレに飾るポイントは、カバー選びとクッションの数、そして飾り布です。
なおベッドのシーツは基本的に白を選ぶとよいでしょう。 シンプルがお好きな方はシーツとベッドカバーをあわせて白で統一してみてください。お部屋全体も明るくイノセントな雰囲気になります。
最初に重要となるのがカバー選びです。
私の自室は、東南アジア風の家具とアンティーク小物が融合しているシノワズリーテイストのインテリアなので、ベッドカバーもそれに合わせています。 シノワズリーとは、ヨーロッパ地域の人が中国文化に憧れて取り入れたインテリアスタイルで、西洋と東洋が融合されたお部屋のことを指します。
写真を見ていただくとわかるとおり、ベッドカバーは大きな柄の花や魚の絵が描かれていて、どこか東南アジアの風合いを感じさせます。
ベッドの横にある、竹で作られた茶色のテレビボードと相性がよいことがおわかりでしょうか? もしこの部屋にピンクの愛らしいシーツを取り入れたとしたら、部屋全体の統一感がとれません。 このように周りの家具や背景となる壁の色合いを加味したうえで、見合ったベッドカバーを選びましょう。
ベッドカバーのほかにも、小物となるクッションや布も重要です。 可能であれば枕は同じサイズのものを2個ずつ用意し、さらにそれよりも大きいものと小さいものを同じ数ずつ用意すると、ホテルのようなゴージャスな雰囲気を作れます。とはいえ、必要もないのにそんなに枕やクッションを購入できませんよね。
そうした場合は、枕とクッションをサイズ違いで3つ用意するだけで十分豪華になります。 私の撮影した写真のように、長方形の枕、正方形のクッション、一回り小さい長方形の枕を1個ずつ用意しておくとバランスのよい組み合わせになりますよ。
次に用意するとよいのが、細長い布です。よく旅行でホテルに泊まると、ベッドの下部にシーツとは違った色の細長いカバーを見かけることはありませんか?
これは「ベッドスロー」というものです。
欧米では室内でも靴を履くため、ベッドが靴で汚れないようにベッド下部にベッドスローをかけます。 ベッドスローはインテリア性も高く、かけるだけでちゃんとしたベッドメイキングが完成するためオススメです。 ただし日本では馴染みのない文化ですから、ベッドスローそのものを販売しているお店はほとんど見かけないでしょう。
そこでその代用として、やわらかい布を使ってみましょう。 生地屋さんで細長い布を調達してもよいですが、私は白いブランケットを代用しています。 ベッドカバーが柄物なので、白い布を無造作に置いておくだけでも明るく爽やかな印象に。 加えて、ゴージャス感を出すためにファー素材のファブリックも重ねています。
ここまではベッドメイキングのポイントをご紹介しました。 ご自身のベッドが少し寂しいな……と感じることがあればカバーの色やクッションの数、ベッドスローを足してボリューム感と高級感を出してみてくださいね。
さて、いよいよベッドルームの写真の撮り方をご紹介していきます。前回は、家具と同じ目線の高さで撮影をするとよいとお話しましたが、ベッドルームももちろんベッドと同じ高さで撮影をすることで全体を広く写せます。
しかしベッドは他の家具に比べて平坦なので、真横から撮っただけではせっかくのキレイなコーディネートも撮影しきれません。 そこでオススメの構図が「俯瞰」です。ご自宅にある脚立や椅子を踏み台にして、高い位置から見下ろすように写真を撮りましょう。(踏み台から落ちないように十分気をつけてくださいね。)
すると真上からベッドの全体が写り、とてもキレイに写真を撮れます。 この俯瞰の構図は料理写真でもよく使われるので、ぜひ覚えておくとよいでしょう。
次は“動き”を取り入れた写真を撮影してみましょう。動きを取り入れた写真というのは、撮影した一枚の写真から「そこにどういう人が住んでいてどんな時間を過ごしているのか」という、その人のライフスタイルがわかる写真を撮ることです。
そこで、海外でよくあるオシャレな写真をまねしてみましょう。 たとえば日本では実際にはなかなかやらないと思いますが、ベッドの上でお茶を楽しむ瞬間を写真に収めてみてはいかがでしょうか?
今度はベッドカバーをナチュラルなチェック柄に変え、日中の光を浴びるような構図に変えました。汚れないように木製のお盆を用意し、白いポットとお皿の上にお菓子を乗せて。 さらに雰囲気に合った洋書を空いているスペースに置いて、ベッドの上でまどろむティータイムを演出してみました。 このようにベッド全体を写さずに一部分だけを見せてそこをオシャレに切り取るのも、よい写真を撮るコツです。
いかがでしたでしょうか?リビングやソファと違い、ベッドを美しく撮るのはなかなか手の込んだやり方が必要で、とても大変なようにも思えます。 とはいえ、ベッドルームを人に見せられるというのは、それだけきちんとした生活力を他人に見せられるという証しでもあるのです
シーツやカバー、クッションにさりげない統一感やこだわりを添えて。 またベッドの横に置くサイドテーブルの上にも雰囲気に合わせたキャンドルや写真立てを置く。 この細やかな生活への心配りが、見る人に「素敵だな」と思わせる秘訣であり、またアナタ自身を魅力的に輝かせてくれる大きな鍵ともいえるでしょう。 そんな渾身の一枚を撮れるように、ぜひ工夫してみてくださいね。
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