リビングで観戦しよう!

リビングで観戦しよう!バスケットボール-後半-

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スピーディーで展開が速いバスケットボールを 心の底から楽しむポイント

後半は、よりバスケットボールを楽しめるようになる見どころについてご紹介します。

スポーツにはそれぞれ流れを変える局面があり、そこが見どころになりますよね。バスケットボールは展開が速く、流れがわからなくなってしまいがちですが、ここでは、「これさえ見ておけば安心」というポイントについて解説しましょう。

流れを変えるプレーやシチュエーション

先述したとおり、バスケットボールは、攻撃側が24秒以内でシュートを打つ必要があり、それにより攻守 の切り替えが速いのが特徴です。したがって、観戦する側も最後まで気が抜けないことがよくありますよね。そうしたなかで、バスケットボールの流れがどう変わっていくのか検証してみます。

仮に、Aチーム・Bチームが対戦していると設定しましょう。Aチームはボールコントロールやパス回しをしながら、24秒以内にシュートを打ちます。シュートが決まればAチームの得点です。

決まらない場合は、落ちたボールをBチームがリバウンド(ディフェンスリバウンド)すれば、Bチームの攻撃に変わります。シュートが決まらない場合、落ちたボールをAチームが奪えば、Aチームの攻撃が続きます。

Aチームはオフェンスリバウンドを獲得したことになります。ここから14秒以内にシュートを打って決めれば、Aチームの得点です。Aチームは得点に関わらず、Bチームの攻撃時間を約14秒少なくすることに成功します。

一方、Aチームが攻撃時にシュートを打たずして、バイオレーションでBチームに攻撃権を与えてしまうこと や、BチームがAチームのボールを奪って(スチール)、一気にゴールまで走りシュートを決めた場合(ファストブレイク)、Bチームは一気にリズムをよくしていきます。決まらなくても、リズムをつかんでいく傾向にあります。

つまり、お互いにシュートを決めて得点を重ねる展開や、シュートが決まらずにディフェンスリバウンドを奪う展開になれば、得点も同じペースで増えていきます。これが崩れると、どちらかのチームが優位に立つと言えるでしょう。

劣勢に立たされたチームのヘッドコーチは、タイムアウトを請求します。ヘッドコーチが試合に参加できる 唯一の方法がタイムアウトです。タイムアウトを使って、相手に傾いた流れを取り戻すために、選手に作戦などを指示します。スコアの重ね方でも流れを変える場面があります。まずはスリーポイントシュートです。通常の2点シュート より1.5倍の価値がある点で、流れの変わるプレーだと言えるでしょう。

さらに、相手チームの選手からファウルを受けながらゴールを決めると、得点が認められるとともに、「バスケットカウント」と呼ばれるフリースローを打つ権利を獲得できます。これを決めるともう1点獲得可能です。スリーポイントシュートにおいても、相手チームの選手からファウルを受けながら決めた場合、3点は加算され、バスケットカウントを決めると1点追加し、4点獲得できます。この瞬間、会場の雰囲気は最高潮となり、バスケットカウントを決めたチームが優位にゲームを進めていきます。ファウルの取られ方も、流れが変わるシチュエーションです。選手は1試合で5回以上ファウルをすると退場となります。

まず目安となるのが、1Pで選手が2回個人ファウルを重ねることです。この段階で残り30分以上残っていることになり、その選手を大事な場面で使えなくなることを避ける対策が必要となります。

これはチームの主力選手で陥ることが多いので、どう立て直すのかがヘッドコーチの腕の見せ所だと言えるでしょう。また、後半に入って、4回目のファウルを数えた選手も要注意です。選手を入れ替えざるを得ないので、流れが変わる局面でもあります。ファウルは守備側のチームだけではなく、攻撃側のチームもコールされることがあります。

これをオフェンスファウルと呼ぶのですが、レフェリーがコールする際、手を突き出すようなジェスチャーをするので、競っている展開であれば、ここで反対に攻撃側になるチームは流れをつかむきっかけになり、会場のボルテージは最高潮に達します。こうした場面は挙げればきりがありませんが、試合を現地やテレビなどで観戦するうちに、流れを変えるポイントを見つけられるはずです。

おわりに

バスケットボールを観戦する際、最初のうちは、展開が速すぎてわからないかもしれません。しかし、バスケットボールは終盤にクロスゲームになることもあり、その場面を会場で見れば興奮することも間違いありません。

そして、目が慣れてくれれば、ぜひレフェリーのジェスチャーにも注目をしてください。レフェリーのジェスチャーで何が起こったかわかることもあります。

ハラハラ、ドキドキを味わいたい方は、ぜひバスケットボールに注目をしてみてください。

 

------教えてくれたのはこの方-----

千田 靖呂(マンティー・チダ/チダ ヤストモ)さん

スポーツジャーナリスト。
バスケットボールを中心に、ラグビー・卓球・ハンドボールなど各競技の取材をする傍ら、バスケットボールのラジオ番組・スポーツのラジオ番組に出演。番組制作にもたずさわる。バスケットボール、野球に関してはスポーツ実況の実績もある。メディア出演においては、ニコニコ生放送とスポナビライブのコラボ企画、Bリーグ特番に出演し、バスケ芸人である麒麟・田村裕さんと共演を果たす。書籍においてはB.LEAGUE パーフェクト選手名鑑2017-2018(洋泉社),WEB媒体では、ラグビーワールドカップ日本代表前ヘッドコーチ、エディー・ジョーンズさんにちなんだ記事も執筆。競技以外では、スポーツメンタルやスポーツ医学、スポーツを通じた子どもたちの活動の取材にも力を入れる

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