“イイネ”が増えるオシャレな暮らしの撮影テクニック

ルームコーディネート写真の撮り方

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初めまして。 ファッションスタイリストの角侑子と申します。 「美しく装うことは、確かな自信につながる」 このことから、数多くの方に似合うお洋服を見立て、その人を一層、魅力的に魅せる仕事をしています。

今回は、“充実したライフスタイルを送る”をテーマに、ファッションではなくお部屋のコーディネートの方法と美しい魅せ方について5連載にわたりご紹介していきたいと思います。

第一回は「オシャレなルームコーディネートの撮り方」について。

私達の日常に欠かせないものになりつつある、SNS。 昨今では10代〜20代だけでなく、60代以上のシニア世代もFacebookやInstagramをたしなむ時代になっています。

私はこのSNSこそが充実した生活をつくるカギであると考えています。 というのも、せっかくお部屋をキレイに整理しても、それを見てくれる人や「オシャレでキレイね!」と賞賛してくれる人がいなければ、結局のところ美しさは持続できないからです。

整理整頓好きならよいのですが、私のように整理整頓が苦手な方は、特に人に見せるお部屋を意識したいもの。 ぜひお部屋の写真をSNSにアップして、「イイネ!」をもらいましょう。 その賞賛を糧に、より美しいお部屋をつくることを目標にされるのがよいのではないでしょうか。

そこで、今回は、イイネ!を簡単に増やせる、オシャレな写真の撮り方のコツについてご紹介いたします。

【オシャレな写真はアングルを大事に】

今回写真を撮影したのは私の小さなお城。 1LDK、45平米の自宅。 このような小さな部屋だと写真を撮るにもうまく決まらないのが難点ですよね。 しかしポイントを押さえれば、十分にキレイな写真を撮れます

まずは、写真撮影の位置に注意してください。 写真は人が立った状態で撮影をすると目線が高くなり、目で見るよりも随分小さく映ってしまいます。

どの部屋を撮影するにしても、被写体となる家具と同じ目線で写真を撮りましょう。 私はよくしゃがんだ状態で、カメラを胸辺りで構えて撮影します。 すると床から天井にかけてうまく写真に入り込み、お部屋が広く写るようになります。

【ソファのオシャレな写真の撮り方】

カーペットまで入れて撮影するとなおGOOD

次にソファの撮り方についてご紹介しましょう。

ソファを撮影するときには、ソファの性格に合ったスタイリングをすることが大事です。 たとえば男らしさを感じる、黒い革の材質のソファは無骨でカッコいい印象ですよね。 反対に丸みをおびたビビッドな赤色のソファはポップでかわいらしく元気な印象があります

ソファから感じ取れる印象はそれぞれ違いますのでカッコいいソファにポップな柄のクッションを合わせたり反対にかわいいソファに男前な革クッションを合わせたりするとそれだけでミスマッチが生じてしまいます。 ソファにクッションを合わせる際は、ぜひ統一感を意識してくださいね。 私の自室のソファは丸みをおびたターコイズブルーのソファです。 ここに合わせるクッションはグリーンの総柄クッション。 そして、オリエンタルなゴールドと白のクッションです。

小さいソファならクッションは2個ほど大きいソファなら3~4個ほどあると見栄えのよい写真が撮れます。 ソファは正面に置くより、やや横にずらした構図で撮るとよいでしょう。 空いた余白から部屋の広さを感じさせられます。

また、ただソファを置いて写真を撮るだけでなくソファからなだれかけるようにやわらかいブランケットをかぶせ、足元には雑誌を2~3冊、無造作に置く。 ソファの脚部分にスリッパを置いてもよいですね。 コツは写真のなかに“ほどよい生活感”を演出することです。 参考画像の写真のイメージでは「ソファでくつろぐ女性が雑誌を読みながらコーヒーを飲んでいる」という生活感を、ソファと他のアイテムで表現しています。

【鏡のオシャレな写真の撮り方 その1】

次に被写体としたのはスタイルミラー。 鏡は、特に女性の部屋には必ずといっていいほどあるアイテムですよね。

この鏡ももちろん、オシャレな写真を撮るいい材料! 私の自宅ではこだわって、アンティーク調のスタイルミラーを選びましたがよくある白や、黒、ブラウンのスタイルミラーでも代用可能です。

鏡をそのまま写真に撮ると少々つまらない印象。 しかし、先ほどのソファ同様にブランケットを片方にかけてみると、がらりとイメージが変わります。 この場合、ブランケットでなくてもやわらかい布ならOKです。 街中の生地屋さんでチュールレースやソフトオーガンジーなどの薄布を数メートル購入し、ざっくりとかけるだけで、それとなくオシャレに。 もうひとつ、鏡の写真を撮るポイントとしては、鏡に自分が映り込まないようにすること。 せっかくキレイに撮れても、鏡に一生懸命撮影している自分が見えたら、やはりそれだけで世界観が崩れてしまいます……。

鏡に自分が映り込まないコツは鏡を正面ではなく、斜めにセッティングすること。 そして、鏡が映り込む先にモノを置かないことです。 オススメはベランダ側の窓に置くこと。 レースカーテンでやわらかい日差しが入るうえに鏡に入り込むものがないのでとってもスマート! 写真を撮る位置は、どこまで近づいたら自分が映り込んでしまうかご自身で調節しながら撮影してみてくださいね。

【鏡のオシャレな写真の撮り方 その2】

もうひとつ、鏡をオシャレに撮影する方法をご紹介しましょう。 それは、鏡の縁にアクセサリーをかけること。

私のお気に入りのミラーはアンティーク調なのでかけるアクセサリーもヴィンテージショップで購入したパールのアクセサリーにしました。

たとえば白い鏡であれば、ビビッドな色のアクセサリー。 黒い鏡ならゴールド系のアクセサリーなど、鏡の縁の色とアクセサリーの色のバランスも考えたうえで組み合わせるとより完成度の高いオシャレな写真になります。 また、アクセサリーを何連もゴチャゴチャつけると少しうるさい印象になるので、かけるのは3つまでにしましょう。 オススメはロングのネックレス、中くらいの長さのもの、短いものと 長さ違いのアクセサリーをバランスよくかけること。 表現力のあるオシャレな写真が撮れますよ。

今回は、ソファや鏡などのどのお宅にもあるアイテムで、キレイな写真を撮る方法をご紹介しました。写真一枚を撮影するのにわざわざ、ここまでしなくても……という面倒くささを感じてしまいがちですが、ご自身が選んだお気に入りの家具や小物を丹精込めて、試行錯誤しながら撮った一枚の写真は、何にも代え難いほどの宝物になるはず。

ぜひ、休日のゆっくりした時間におウチのなかの素敵な場所を撮影してみてくださいね。

“イイネ”が増えるオシャレな暮らしの撮影テクニック

角 侑子さん

ファッションスタイリスト兼ファッションライター。高校卒業後、念願のテーマパークスタッフに3年間従事した後、アパレル業界へ転身。株式会社ワールドストアパートナーズの販売員を務め、スタイリスト派遣事務所へ転向。アシスタントを経て、現在はフリーのパーソナルスタイリストとして経営者・主婦・OL等の職業とニーズに合わせたファッションスタイリングを提案。現在は、ファッションに関するコラム、ライフスタイル、撮影のテクニックをanan web/TRILL/美Lab/LBR等の媒体で執筆中。

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