「ダイニングで仕事」は集中できない
仕事専用のデスクがなく、リビングのダイニングテーブルを代用している方もいるでしょう。しかし、尾間さんは「ダイニングテーブルで仕事に集中するのは難しいのでは」と話します。
「生活の場であるダイニングテーブルで仕事をしていると、オンオフの切り替えが難しいという声をよく聞きます。食事を準備する時間になると、強制的に追い出され、パソコンをもって別の場所に移動するという方もいるようです。ダイニングテーブルは生活空間の中心的存在ですから、どうしても生活と仕事を切り分けるのが難しくなるんですね。やはり家で集中して仕事をするには、仕事専用のデスクが置けるワークスペースが必要です」
また、ダイニングテーブルで仕事をする最大のデメリットは「椅子」にあるといいます。
「意外と見落とされがちですが、在宅ワークには仕事用の椅子が必須です。そもそもダイニングの椅子は仕事用の椅子とは異なり、長時間仕事をするのに向いていません。そのため、ダイニングのイスで長時間仕事をしていると、肩や腰がこったり、背中やお尻を痛めたりすする原因になります。
いまは多くのメーカーがホームオフィス用の椅子を取り扱っていますし、デザインや色のバリエーションも豊富です。ぜひ椅子選びにはこだわっていただきたいと思います」
デスクが置ければ仕事場になる
「ワークスペースが欲しいけれど、部屋がない」という方もいるでしょう。
しかし、ワークスペースに必ずしもひと部屋使う必要はないそうです。
「ワークスペースは、デスクを置くスペースさえあれば設けることが可能です。デスクのサイズもそこまで大きなものは必要なく、パソコンを使用するだけなら、奥行きは35cmもあれば十分です。ノートパソコンの隣に大き目のモニターを置く場合は、奥行きは35cmで足りますが、デスク幅の確保が必要です。
ノートパソコン1台で仕事をするならデスク幅は60cm以上を目安に、デュアルディスプレイを導入したい場合は90cm程度あれば作業ができます。
部屋内にこのような作業スペースを作る場合、奥行きがネックになることが多いのですが、奥行き35cm×幅60~90cm程度のスペースなら、リビングや寝室の一角にも設けやすいかと思います」
快適なワークスペースづくりには収納も欠かせません。仕事で使う資料や文房具については、キャスター付きのワゴンに収納するのがおすすめだそうです。
「台所などでよく使うキャスターワゴンは、実は資料の整理にもぴったりです。必要な時だけ引き出して使うことができるうえ、使わない時には机の下にしまっておけるので、場所もとりません。ぜひ一台用意して、活用してみてください」
デスクの向きで使い勝手が変わる
デスクのレイアウトには、壁に向かって置くスタイルと、壁に背を向けて置くスタイルの2種類があります。「それぞれの置き方にメリット・デメリットがあるので、仕事の仕方や生活スタイル、自宅の間取りに合わせて考えるのが大事です」と尾間さん。
「壁に向かってデスクを置く最大のメリットは、視線が生活空間から切り分けられるので、仕事に集中しやすい点にあります。壁ではなく窓に向かってデスクを置くのもおすすめです。いままで手掛けた事例でも、外の風景を眺めながら気持ちよく仕事ができるとお客様から大変好評でした。
デメリットはふたつ。ひとつは背中がオープンになる点です。後ろを通られる時にパソコンを見られるのが嫌など、背後に人の気配を感じるとストレスになる方には向いていない配置だといえます。
もうひとつは、オンラインミーティングの際に家の中が丸見えになってしまうことです。背景の映りこみが気になる場合は、バーチャル背景を使うか、衝立などを用意することをおすすめします」
壁を背にしてデスクを置くスタイルにもメリット、デメリットがあります。
「壁を背にしてデスクを置くメリットは、視界が広がって開放感がある点にあります。家のなかの様子を見ながら仕事ができるので、子育てと両立させたいという人にもおすすめです。また、壁に向かってデスクを置くスタイルに比べて、オンラインミーティングの背景を美しく整えやすいというメリットもあります。
デメリットは、生活が視界に入ってくるので、生活との切り分けがしにくい点にあります。また、椅子を引くスペースが必要なので、壁と机の間に距離をとるための広い面積が必要になります。なるべく省スペースでワークスペースを設けたいという方には不向きかもしれません」
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(第2回に続く)
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