食べて健康に!ヘルシー&スーパーフードを始めよう

ダイエット中のおやつにぴったり!スーパーフード「アーモンド」

空間
キッチン
関心
健康レシピビューティー

こんにちは。フードサイエンティストの甲斐ともみです。第9回のテーマは、スーパーフードでもあるナッツ「アーモンド」。ナッツ類と言うと、「脂肪分が高く高カロリーで、ダイエット中に食べるなんてもってのほか」と思われる方もいるのではないでしょうか。

実は、上手に食べればダイエット中のおやつにぴったりの食材。特に「アーモンド」は美容やアンチエイジング、生活習慣病予防によいと言われています。

今回は、そんなナッツ「アーモンド」の魅力について、ダイエットに効果的な食べ方のコツやおすすめのレシピとともにご紹介しましょう。

アーモンドは、ナッツ類のなかでも特に栄養価の高い食材です

紀元前4000年ごろにはすでに食べられていたと言われ、その昔、遊牧民の携帯食としても用いられていたようです。日本スーパーフード協会の推奨する「スーパーフード」のひとつでもあります。

注目すべき栄養素はビタミンE

アーモンド中に含まれるビタミンEの含有量は100g中30.3mgと、あらゆる食材のなかでもトップクラスです。このビタミンEは強い抗酸化作用があり、肌などの細胞の老化を防ぐため「若返りのビタミン」とも呼ばれています。細胞を若返らせ、シミ、シワの予防をしてくれる、女性にはうれしい栄養素ですよね。

また、ビタミンEはホルモンバランスを整える作用があるため、更年期障害、自律神経失調症などの症状を和らげる効果が期待できます。さらに、血行を促進する作用もあり、冷え性、肩こり、低血圧などの症状がある方にも最適です。

ただし、ビタミンEは非常に酸化しやすい点に注意が必要。

酸化してしまうと、せっかくの若返り効果も期待できなくなってしまいます。酸化を防ぐためには、アーモンドを保存するとき、光の当たらない場所で空気に触れないよう密封しましょう。

冒頭でも触れましたが、ナッツ類は脂質の多さが心配かもしれません。

アーモンドもその半分が脂質でできています。つまり、カロリーが高いということです。にもかかわらず、ダイエット中におすすめというのはどういうことなのでしょうか。

その最大の秘密は、脂質の種類にあります

アーモンドに含まれる脂肪分のほとんどは、オリーブオイルで有名な「オレイン酸」などの不飽和脂肪酸。 不飽和脂肪酸は体につきにくい油なので、脂質と言ってもあまり気にせずに食べられるんです。加えてオレイン酸には、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を予防する働きもあるとされています。

また、アーモンドにはビタミンB2も豊富に含まれます。

ビタミンB2は3大栄養素の代謝を促し、特に脂質をエネルギーに変えてくれるのが特徴です。

豊富な食物繊維も、ダイエットを助けてくれる

その量はなんとレタスの約9倍。腹持ちがよく、血糖値も上がりにくくしてくれます。

食感としても、アーモンドはナッツのなかでは大きく食べごたえがあるので、よく噛むことで満腹中枢が刺激され、食欲を抑えられます。加えて、ダイエット中に不足しがちなカルシウムや鉄分、マグネシウムなどのミネラルバランスがよいのもポイントです。ますますダイエットに適していると言えますよね。

もちろん、ダイエット以外にも、さまざまな効果が期待できます。肌の美容効果についてはすでにお話ししたとおりですが、健康のためにもアーモンドは効果的です。例えば、先ほどご紹介したビタミンB2は疲労回復などに役立ちますし、豊富な食物繊維は、便秘解消を助けたりコレステロールの吸収を抑えたりする働きがあります。ミネラルについては、特にカルシウムが100g中250mgと豊富で、骨粗鬆症予防になり、カルシウム不足によるイライラも緩和させられます。ダイエット中の方はもちろん、老若男女問わず、美容と健康に気を使う方はぜひ取り入れていきたい食材です。

ダイエットや健康に役立つアーモンドですが、食べる際にはちょっとしたコツが必要。

確かに不飽和脂肪酸は体につきにくい脂質ではありますが、無制限に食べるのはNGです。先ほども述べたように半分が脂質なので、高カロリーなのはもちろん、一度にたくさん食べると、消化不良を起こしてしまう可能性があります。1日20~30粒くらいまでを上限にして、一度に食べすぎないようにしましょう。

ダイエット中の食べ方としては、小腹がすいたときにそのままポリポリと食べるのが最適です。ただし、食物繊維が多く消化に時間がかかるため、夜食に食べるのは避けましょう。

できれば素焼きのアーモンドを食べるのがベスト。

塩がふられているものも多くありますが、食べやすいためについ食べすぎてしまうので注意が必要です。 塩分を摂り過ぎるとむくみの原因にもなりますので、気を付けましょう。なお、アーモンドを食べるときに水分も一緒に摂ると満腹感が得られるので、さらに食欲抑制効果が期待できますよ。

もし、素焼きのものをそのまま食べることに飽きてしまったら、アーモンドミルクを飲むのもよいでしょう。ほんのり甘く、アーモンドの香ばしさがおいしいミルクで、ビタミンEはもちろん、食物繊維やカルシウムなど、アーモンドの栄養がたっぷり含まれていますよ。

さらに、料理に取り入れれば楽しみ方も広がります。

以下で、アーモンドを使ったおしゃれでおいしいレシピをご紹介しましょう。

【おすすめレシピ エビとアボカドのアーモンドレモンマヨ和え】

こってりしたマヨネーズを、レモンとアーモンドでさっぱり香ばしくいただきます。アーモンドのおかげで食感も楽しい、おもてなしにも合う1品です。

材料:2人分

エビ(ブラックタイガー):10尾程度

酒:大さじ2

塩:小さじ1

マヨネーズ:大さじ2

レモン汁:小さじ1~2

砂糖:小さじ1

アボカド:1個

素焼きまたは生アーモンド:10粒程度

レタス(つけあわせ):適量

作り方

1.殻付きのエビは背わたを取り、分量外の片栗粉でよく洗います。酒、塩を入れた熱湯(2カップほど)で1分ほどさっとゆで、そのまま取り出さずに粗熱を取ります。エビが冷めたら殻をむきましょう。ゆでるのが面倒な場合は、ゆでエビやサラダ用のエビで代用してもOKです。

2.アボカドは一口大にカットし、レモン汁(分量外)をふり、変色を防いでおきます。

3.アーモンドは粗く刻んで、マヨネーズ、レモン汁、砂糖を合わせソースにします。

4.エビ、アボカドにソースを加え和えたら、ちぎったレタスと一緒に盛り付けて完成です。

マヨネーズは「カロリーが高い」とダイエット中は敬遠しがちですが、実は糖質が少ないため、常識的な範囲での使用であれば、むしろ活用していきたい調味料です。そんなマヨネーズを使ったアーモンドレモンマヨソースは、エビやアボカドだけでなく、白身魚の唐揚げなどにもよく合います。

カットしたフルーツにかければ、ビタミンCたっぷりのおしゃれなフルーツサラダにも

朝食の一品に加えてみてはいかがでしょうか。

肌にも健康にもダイエットにも効果的なアーモンド。

最近では、スーパーやコンビニ、100円均一ショップなどでも手軽に素焼きのアーモンドが手に入るようになり、毎日続けやすくなりました。食事やおやつに上手に取り入れて、気になるお腹周りをすっきりさせちゃいましょう。

食べて健康に!ヘルシー&スーパーフードを始めよう

甲斐ともみさん

調理師免許を持つフードサイエンティスト。※短期大学で食品栄養学や食品衛生、食品科学技術を学び、卒業後は食品メーカーの製造ラインにて品質管理を担当。工場見学者案内の業務を兼任。食に関するさまざまなことを伝える楽しさを経験。 結婚を機に退職後の現在はライターとして食や子育てに関する記事をWEBを中心に各種メディアに掲載中。 
プライベートでは4人の子供のママとして奮闘中。趣味はキャラ弁、キャラケーキづくり、ピアノ、手芸など。※食品科学教育協議会が認定する民間資格です。

リクシルオーナーズクラブ(年会費無料)