じっくり手間をかけて作る自家製肉バル料理

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ホロホロになるまで煮込むと美味しいチキンのカスレ

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料理研究家の五十嵐豪です! こちらの連載では、自家製でじっくり時間をかけて美味しく作る肉バルつまみをご紹介しています。 休日は料理を通して粋な趣味の時間と、美味しいおつまみを堪能してみませんか?

第10回目は「ホロホロになるまで煮込むと美味しい南西フランスおふくろの味 チキンのカスレ」を作りますよ。

カスレとはフランス南西部の郷土料理で、肉やソーセージに豆をたくさん入れて煮込んだ料理のことをいいます。 鶏もも肉はリーズナブルながらごちそう感を味わえます。スーパーで買うもよし、あとはちょっと予算を上げて放し飼いで育った地鶏のもも肉が手に入ればなおさらよし! カスレを作るときは、2種類以上のハーブを使っていい香りをブレンドしていただきたい。タイム、ローズマリーをぜひ手に入れて使いましょう。あればフェンネルも入れたいところです。ふわっとマイルドで甘い香りが鶏肉の脂が持つ甘みにマッチして最高ですよ。

「自然の持つ甘み」を掛け合わせることがこのレシピのおいしさのポイントです。

以前に「角煮」を紹介した際は、糖を複合させるテクニックを紹介しましたね。 今回は香味野菜の甘み、豆の甘み、ハーブの持つ甘みのある芳醇な香り、鶏もも肉の脂身の持つ甘みを掛け合わせています。それでは、レシピをご紹介します。

材料:3〜4人分

鶏もも肉:1枚(300g)

ウインナーソーセージ:8本

ひよこ豆:150g

玉ねぎ:1/2個

にんじん:1/3本

セロリ:1本

にんにく:1かけ

パセリ:適量

ピクルス:20g

ローズマリー:2本

タイム:5本

トマト水煮缶:1/2缶(200g)

白ワイン:100ml

水:500ml

塩こしょう:適量

オリーブオイル:大さじ2

パン粉:大さじ4

使用する道具

包丁

まな板

ボウル

フードプロセッサー

木ベラ

作り方

1、玉ねぎ、にんじん、セロリは1cm角に切る。にんにくは皮をむいてつぶす。パセリ、ピクルスはみじん切りする。鶏もも肉は1cm角、ソーセージは1cm幅に切る。 (具の大きさを揃えることで、食べたときに口の中で全体がなじんでおいしくいただけます。)

2、トマト水煮をフードプロセッサーでなめらかになるまで混ぜる。 (なめらかにすることで、口あたりよく仕上がります。)

3、鍋にオリーブオイル、にんにくを入れて弱火で熱し、香りが立つまで炒める。 (弱火で炒めることで、にんにくの香りを引き立たせます。)

4、にんじん、セロリ、玉ねぎを加えて全体に油がまわるまで炒めたら鶏もも肉、ウインナーソーセージを加えて強めの中火でさっと炒め、白ワインを加えてアルコールを飛ばす。 (にんじん、セロリ、玉ねぎは弱火で炒めることで甘みを引き出します。)

5、ローズマリー、タイム、水、トマト水煮、ひよこ豆を加え、蓋をして弱めの中火で20分煮る。 (じっくり煮ることで素材のおいしさが煮汁に染み渡ります。)

6、蓋を外して水気を最初の水分量の1/3量程度になるまで中火で煮たらパン粉をかけ、250度に予熱したオーブンでパン粉がきつね色になるまで10〜15分ほど焼き、パセリをふる。 (パン粉はきつね色になるまで焼くと香ばしさが出て味のアクセントになります。)

鶏もも肉を最も美味しく食べられる方法の一つです。仕上げにエキストラバージンオリーブオイルをかけても美味しいですよ。ぜひ作ってみてくださいね!

じっくり手間をかけて作る自家製肉バル料理

五十嵐 豪さん

料理研究家 フードクリエイティブファクトリー代表
学生の時に所持金4万円・料理経験なしで料理研究家を始め、料理研究家とライター集団 株式会社フードクリエイティブファクトリーを創業。日本全国の美味しい食を伝えることをミッションに、全国各地を講演、食のコンサルティングに携わり、農水省の海外向け和食 PRサイトTaste Of Japanでレシピ動画に起用される。JETROの海外進出支援事業採択を受けてシンガポールで富山県南砺市役所のイベントプロデュースや現地雑誌での連載や料理教室を開催。J:COMを始め全国ケーブルテレビで放送中のアクトオンTVでは「男子料理道場」 のMCを担当。サンクチュアリ出版で定期的に自由な仕事を創り出す講演会を開催する。

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