夏に一押しの日本酒と相性抜群のおつまみメニュー

　友田さんによると、暑い季節においしく飲める日本酒としては、大きく分けて以下の4つのタイプがあるとのこと。各タイプのおすすめ銘柄も、あわせてご紹介いただきました。

「さっぱりと飲めて後味も良く、『キレが良い』タイプです。のど越しが爽快で、夏に最適といえるでしょう。おすすめの銘柄は『特別本醸造 八海山』。手に入りやすく、値段もお手頃、軽快に飲める、素晴らしい一本です」

「炭酸が入ったアルコール度数の低い日本酒です。飲みやすさが人気を集め、ここ2、3年で一気に銘柄が増えました。炭酸のおかげで軽い口当たりになります。また、泡が涼しげな印象を与えてくれるので、ビジュアルも夏にもってこいです。おすすめの『一ノ蔵 幸せの黄色いすず音』は、その名の通り黄色いお酒。炭酸の泡とあいまってレモネードのようで、とても涼しげな印象を与えてくれます」

「日本酒の中には元々アルコール度数が低く作られているものがあります。あっさりとした口当たりですが、うまみもしっかりと感じられて、非常においしいのです。『田中六五（たなかろくじゅうご）純米酒6513』は度数13度。低いものの、日本酒の風味の強さがしっかりとあって、それでいて飲みやすく素晴らしい仕上がりです」

　ちなみに、このお酒の名前は、「田んぼの中にある酒蔵で醸された糸島産の山田錦という米だけを用いて、65％精米で仕上げられた純米酒」ということに由来しているそうです。

「度数が高いお酒もおすすめです。ただ、こちらはそのまま飲むより『オンザロック』や『ソーダ割り』などの飲み方で楽しむと良いでしょう。日本酒をロックやソーダ割りで飲むのは少々意外かもしれませんが、日本酒通には昔から親しまれている飲み方なのです。うまみの強い日本酒を割ってアルコール度数を下げ、さらに柔らかい味わいにすることで、さっぱりと日本酒を味わえますよ。『笹の川　福島一辛口　いち』は、日本酒としてはかなり高いアルコール度数19度の超辛口仕上げ。ロックで飲んでも味がぼやけませんし、ソーダ割りで飲めばすっきりとしながらも、キレのいい日本酒らしさを楽しめます。焼酎ファンの方にもおすすめできる日本酒でもあります」

　タイプごとに特徴が大きく異なるので、いろいろと試してみると楽しそうですね。