純正部品の交換はメーカー直営店やショールームで
換気扇やコンロまわりの汚れを落とし、気づかない細かなところを拭き上げると、5年経ったキッチンのなかで、ところどころ気になるところが見えてきます。
「私は9年前にキッチンをリフォームしたのですが、それから5年経つと、使いにくいところや、『こうしておけばよかった』と思うところが出てきました。一番気になったのは、シンクの排水口の水切りでした。プラスチック製で、常にきれいにしていても経年変化が目立ち、取り替えたいなあと思っていたのです。ところが、ホームセンターやネット通販でも、なかなか合うものが見つからなかったんですね」と言う時吉さん。
メーカー純正品の消耗パーツは直営店やショールームで手に入る。
そこで、施工の現場をよく知る専門家にたずねてみました。実は、純正のパーツや消耗品を一番取り寄せやすいのは、メーカー直営の営業所やショールームです。
たとえばLIXILなら、東京・西新宿はじめ全国にあるショールームに行って相談をすると、すぐに取り寄せることできます。また、リクシルオーナーズクラブに入会すると、最長10年の保証や、有料の交換などの対応もスムーズに行えるとのことでした。
さらに「プラスチックの水切りではなく、金属製のメッシュに変更したい」という要望も実現できます。同じデザインでグレードが上位の互換性があるパーツを、そのまま適用できますので、一度相談してみるといいでしょう。食器を置くカゴや、まな板ホールダーなどのパーツも交換可能だそうです。
時吉さんは、他にも交換したいパーツなどがあるようです。
「たとえば、ゴムやパッキン類もへたっている気がして、取り替えたいなと思うときがありますね。それと、リフォームのときに気にしたのは照明でした。私は、仕事でつくった料理をキッチンで撮影することもあるので、料理が映え、光が全体にいきわたる照明に変えました」
最新のホース式水栓はすごく便利
5年間も暮らすと、生活のスタイルが変わっていきます。それとともに、キッチンの中でも不要になってくるものもあります。
たとえば時吉さんのキッチンでは、ウォーターサーバーを使い始めたことで、ビルトイン浄水器を使わなくなったそうです。
特にシンクをきれいにするのに便利なホース式の水栓。
このようなケースでは、使わなくなった設備は取り除くのが吉。ただでさえ、動線や作業効率を重視せざるを得ないキッチンに、使いもしないものがあっても邪魔なだけです。
「逆に、我が家をリフォームしたときに付けず、後から変えたのがホース式の水栓です。迷いながら一般的な混合水栓にしたのですが、やはりあるとシンクを洗ったりするときにも便利でした」
混合水栓の交換は短時間で行えます。時吉さんが導入したホース式のほか、センサー付きで自動で水が出てくるものなどさまざまです。
ホース式は人気があって、さらにシャワーが出るタイプのものが、交換された後の満足度が高いそうです。
思い切ってコンロも変えてみる
5年目のメンテナンス時に、水回りだけでなくコンロを変える方も少なくないそうです。IHにしたけれどやはりガスがいいという方、逆にガスからIHに変えられる方、それぞれいらっしゃるようです。
ガス台の掃除が面倒という向きにはIHがおすすめ。ガスからIHの交換は比較的簡単にできる。
IHからガスコンロへの変更は、ガス管を引いたり、ちょっと大変な工事になりますが、逆のガスからIHへの移行は比較的スムースに行えます。
時吉さんが9年前にキッチンをリフォームしたときも、ガスからIHに変更したそうです。
「理由はいくつかありますが、ひとつには炎が出ないので安全なこと。そしてフラットトップなので、掃除がとても楽なことが魅力ですね。ガスコンロと違って五徳がないので普段の手入れもラクです。吹きこぼれや油ハネもさっと拭けばとれますし、いまは性能がよくなって高温も可能なので、炒め物などでもおいしく作れます」
5年目の節目に、一度さまざまなことを検討して、ポイントポイントでキッチンを改造してみるのもいいかもしれませんね。
会員登録 が必要です