材料(1杯分)
・コーヒー豆またはコーヒー粉 ……… 15g
・お湯 ………… 250g
準備
・お湯を94度(沸騰直前の温度)に温める。※お湯は分量の他に、マグカップを温める分と湯通し分も加味し、多めに沸かしておくとよい。
・測りの上に、サーバーとドリッパーをセットする。
・コーヒー豆を使う場合は、分量分を挽いておく。
・マグカップにお湯を入れて温める(コーヒーを注ぐ工程までにお湯は捨てる)。
作り方
1.コーヒーフィルターは折り目に沿ってしごき、円錐形にして、ドリッパーにセットする。
2.湯通しするため、1にお湯100gほどを注ぎ、お湯が落ちきったらサーバーにたまったお湯を捨てる。
3.コーヒー粉15gを入れた後、粉をスプーンで平らにならしてから、中央にくぼみをつくる。
4.3に94度のお湯50gを、円を描きながら注ぐ。注ぎ終えたら、スプーンで十字を切るように混ぜる。30~40秒待ち、蒸らす。
5.残りのお湯200gを、円を描きながら入れた後、ドリッパーを持ち、水平のまま円を描くように回す。回しながら、フィルター側面についた粉を中央に戻すイメージ(お湯がドリッパーからこぼれないように注意)。抽出できたらコーヒーをスプーンで混ぜるかサーバーを揺らして、完成!
【工程別・ポイント】
- 準備
豆を挽くときの細かさはグラニュー糖くらいの粒感がおすすめ。 - ステップ1
コーヒーフィルターをドリッパーに密着させることで、スムーズにお湯が通る。 - ステップ2
湯通ししておくと、コーヒーフィルターを洗浄、紙臭さを除去、コーヒーに雑味を加えないという効果がある。さらにドリッパーを温める役割もある。 - ステップ3
スプーンでくぼみを作るときは掘り下げすぎずに、鳥の巣を作るイメージ。 - ステップ4
沸騰させすぎたお湯を注ぐと苦みが出すぎる危険があるため、まずはこの温度で試してみるのがおすすめ。
最初に入れるお湯の量は、お湯全量に対して20%と覚えておくとよい。湯量を変えたときも、この比率で作れる。
スプーンで十字を切るとき、気泡があればつぶしておく。
蒸らす時間は、コーヒーとお湯をよくなじませる大切な工程。 - ステップ5
ドリッパーを揺するのは、コーヒーフィルターについたコーヒー粉が上にかけて少なく、下にかけて多くなった状態を平らに戻すため。このままお湯を注ぐと、味にムラが出てしまう。粉をならすことで、お湯が粉を通過するときにすべての粉に均一に浸透し、おいしさにつながる。
スプーンで混ぜたり、サーバーを揺らすのは、容器下部の液は濃く上部は薄い状態から、均一にするため。
自宅でプロの味を再現でき、嬉しい驚き!
筆者も早速、実践してみました。コーヒーをフィルターに入れる瞬間、お湯を注ぐ瞬間……その都度、コーヒーの芳ばしい香りが広がり、作る最中もリラックスできます。
「ステップ5」の、ドリッパーをぐるぐる回す作業は、初めは馴れずお湯をこぼしそうになりましたが、2、3回試すと難なくこなせるようになりました。ここだけ注意すれば他の工程は簡単で、複雑なルールもないのですぐに覚えられます。
手作りした熱々のコーヒーを味わってみると、酸味や苦みのバランスがよく、雑味やえぐみを感じません。アメリカンコーヒー寄りの濃さで、すっきり飲みやすかったです。
この淹れ方を身に付けてから、「失敗したな」「なんかイマイチ……」と感じることが無くなり、ドリップコーヒー作りが楽しくなりました。
「この作り方を守らなくちゃいけない、ということはありません。このレシピをベースに、自分好みにさらにおいしく変身させる方法があるんですよ」と、木原さん。
具体的な手法やコツについては、後編で詳しくお伝えします!
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