冬のトラブルは油が原因
排水口の悪臭、カビなど、キッチンまわりの水のトラブルは夏に多いかと思えば、排水管詰まりをはじめとする重大なトラブルは、実は冬に起こりやすいのです。
「排水の詰まりの原因の多くは、食器やフライパンに付いた油にあります。食事の後片付けの際、油分はクロスやペーパーで拭き取ってから洗う方が多いと思いますが、注意しても油は排水口から流れ落ちていきます」とみけままさん。
その流れた油が、排水口のごみキャッチャーから漏れ出た野菜くずや食べ残しと排水管で混ざり合い、冬の寒さで冷え固まって排水パイプの流れを悪くしてしまうのです。
「まず、野菜くずや食べ残しは、水切りネットを使って排水口へ流出するのを防ぎましょう。そして、シンクに熱めのお湯をためて一気に流せば、排水管内の油の固まりを溶かしながら押し流すことができます。これを定期的に行えば、排水管内の詰まりの原因は軽減できます」
パイプ詰まり用の薬剤でパイプ表面の汚れを落とすこともできますが、ただ、詰まってしまってからでは効果は期待薄。万が一詰まった場合には、プロにお任せしましょう。
ぬめりには塩素系漂白剤を
泡状になる塩素系漂白剤はキッチンまわりの万能薬剤。スプレーしてしばらくおいてから水で流せばOK。
日頃からお掃除をしていれば、キッチンの水のトラブルリスクは軽減できます。では、冬場の日常的なお掃除は、何をすればいいのでしょうか。
「ぬめり、カビといった排水口の汚れの除去、そしてシンクやカランの水あかに注意してお掃除していきましょう」
排水口の汚れは夏ほど気にならないかもしれませんが、油断をすると目についてきます。でも、この時期ならちょっとお手入れをしておけば、きれいをキープできます。
みけままさんは、排水口を含めシンクは泡状になる塩素系漂白剤を使います。
ごみ受けを漂白している間に、スポンジでシンクを磨く。スポンジを使って水で漂白剤を洗い流していく。
「スプレーして2~3分ほどおいてから水で流せば、ぬめりやカビはあっという間にすっきりきれいになります」
仕上げはクロスで。まさに「使用前と使用後の違い」が輝き具合に表れる。
シンクも漂泊剤をスポンジでのばすように磨いて、水で流したあとに拭き取ります。これで水あかを落とせてシンクがピカピカになります。漂白剤を使用する際は手袋をお忘れなく。
凍結は水道よりホースに注意
比較的温暖な都市部でも、ホース内の水が凍って水道が使えなくなることはよくある。写真◎三星雅人
寒冷地にお住まいの方なら、屋外の蛇口は断熱効果のある発泡スチロールや使い古した毛布などを巻いて凍結を防ぐのはもちろん、屋外に設置した給湯器の水抜きなども習慣になっていることでしょう。しかし、比較的温暖な地域の都市でも、ひと冬に何度か訪れる寒波で水道管や蛇口が凍りついたり、水道管が氷の膨張で破裂するということは起きています。
「私は東京の依頼者さまが多いので、室内の水道が凍って出ないという経験はありませんが、屋外の水道が凍って使えないという光景は目にすることがあります」
タスカジの家政代行サービスでは、基本的に屋外の作業は行いませんが、「みけまま」さんはご年配のリピーターのお宅では水まきのお手伝い程度はすることもあるそうです。
見栄えはよくないが、寒波の予報が出たら発泡スチロールの箱をかぶせたり、使わなくなった毛布で蛇口や水道管を覆うなどして凍結の予防を。写真◎三星雅人
「寒くても水をまいて玄関まわりをお掃除されるお客さまもいらっしゃいます。水道の水は凍らなくても、ホースに水を残したままホースリールに収納してしまい、それが凍りついて使えないというトラブルはよくあります」
先端のシャワー部分が詰まることもあります。比較的過ごしやすい冬が続いている地域なら、水道そのものよりも、ホース凍結のほうに注意が必要です。また、外に水道設備があるお宅でしたら、発泡スチロールの箱をかぶせているだけでも凍結防止効果は大きいです。
たとえ比較的な温暖な都市部であっても、冬の寒さは水まわりの大敵。油断しないで対策をしておきましょう。
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