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住まいのお手入れ10カ条ー第2回【キッチン編】

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何かと汚れ、雑然としがちなキッチン。油やお酢、ボロ布などを使った簡単お掃除法や、汚れを生まないためのアイデア、食料の最適保存法をお教えします。

一、油汚れは油で制す! 料理の合間に簡単お掃除法

キッチンで特に汚れやすいのがコンロ周り。放っておくとどんどん落ちにくくなりますが、カチカチ油になる前に手軽に落とす方法があります。それが油で油を落とす方法。同じ油なので溶けやすいのです。  キッチンにあるサラダ油をボロ布につけて、レンジ周りに飛び散ったベタベタ油を拭きとります。拭き取ったボロ布はゴミ箱へ。あとはお湯で拭き取るとキレイさっぱり。煮込み中など料理の合間に手軽にできるお掃除方法です。

二、シンクピカピカ、殺菌効果も! 驚きの「酢水掃除法」

お酢を使って料理の合間に手軽にできるお掃除方法です。酢にはステンレスシンクのくもりを溶かす作用や、菌の増殖を抑制する効果があります。水で2~3倍に薄めた酢水を耐溶剤ボトルに入れて常備します。食器を洗ったあと、シンク回りにシュッシュと酢水を拭きかけ、スポンジでこすりながら洗い流します。

ついでに排水口のお掃除もしてしまいましょう。生ごみカゴと防臭キャップを外した中に2~3プッシュするだけで、ぬめりを防げますよ。※酢には溶解作用があるので耐容性のボトルを使用してください。

三、“バッグ・クロージャー”の活用法

パンの留め具“バッグ・クロージャー”を使って、五徳にこびりついた油をこそげ落とします。五徳の丸いフォームに、バッグ・クロージャーの窪みがうまくフィットするのです。調理後の熱や湯気で油汚れが緩んでいる時にガリガリとこすってみてください。油の削りカスが面白いようにとれますよ。気がついた時にちょっとこするだけで頑固汚れになりません。バッグ・クロージャーをすぐに取れる場所に収納してお掃除習慣を身につけましょう。

四、捨てる前に活用! ボロ布を使ったお掃除方法

何かとお掃除に便利なボロ布をキッチンに常備しましょう。古くなったタオルやTシャツは、適当な大きさに切り(目安は7~8cmの四角形)、使用後の食器や調理道具の汚れ取りに使います。拭き取り後に洗うので少量の洗剤で済む上、節水にもつながります。さらに排水口の汚れが減り、雑菌の増殖を防ぐことができます。お掃除にまわすことでモノを無駄にすることなく、また定期的に買い替えることで、毎日気持ち良くモノが使えますよ。

五、キッチンから生ごみカゴを撤去! お掃除しないという選択

整理の考え方とは、今あるものをどうにかして収めようとする前に、「減らせるモノはないか」と考えることからスタートします。あるのが当然と思っているモノでも、無くても困らないモノって案外あったりしませんか。その一つが「生ごみカゴ」。調理前に生ごみ袋をセットして、食器を洗った後に捨てるようにすれば、カゴをいつも置いておく必要はなくなります。袋を引っかけるタイプは、ホルダーがコンパクトに収納できるのがおすすめです。

六、冷蔵庫の扉には何も貼らない! プリント類をステキに見せる方法

冷蔵庫の前面にプリント類をベタベタと貼るのは、見た目よくありません。しかし、プリント類を貼るためのスペースを壁に設けると、キッチンを整然と見せることができます。ウォールシールなどで壁紙にフレームを作る方法や、コルクボードやマグネットボードをフレームにしてもよいでしょう。可愛い磁石やピンを使ってセンス良く貼り付けてください。ただし、何枚も重ねて貼ったり、枠からはみ出したりしないように! 必要な情報だけに整理しましょう。

七、キッチンに掃除用ボロ布を収納する

お掃除用のボロ布をキッチンに収納することで、お掃除習慣を身につけましょう。ちょこちょこお掃除したいのなら、収納場所や取り出しやすさに気を配りましょう。すぐに取り出せる方法とは、表に出して収納する方法です。収納容器はフタ無しで開口が広いものがいいでしょう。また、出しておいても見栄えがよく、洗えるものがおすすめです。出したくない場合も考え方は同じ。開けたらサッと取れる場所と方法で収納しましょう。

八、キッチンにお掃除用品をスマートに収納するには

油ハネや水こぼしが多いキッチンこそ、こまめにお掃除したいものです。ほこりが絡むその前に、サッとお掃除できるよう、掃除道具をキッチンに集合させましょう。手軽にできるフロアワイパーは、冷蔵庫の側面に磁石を使って吊り下げて収納。コードレス掃除機は、家電ラックと壁との間の隙間に収納します。これなら“わざわざ”取り出してくる手間もかかりません。ポイントは見栄えを損なわないように死角となるスペースを選ぶこと。

九、キッチンで根菜を傷めずに収納する方法

芋類やかぼちゃ、玉ねぎ、にんにくなどの根菜は、冷蔵庫に入れなくてもいい食材です。鮮度を落とさないよう、素材に適した収納で保存しましょう。湿気が苦手な玉ねぎ、にんにくは、かごや網の袋に入れて風通しのよい場所に吊り下げて収納するのがベストです。ハンギングプランターや網のバッグに入れて吊り下げてみてはいかがでしょう。その他の根菜は、分別ダストボックスの1段を使ってスマートに収納してみては。

十、キッチンで食糧備蓄―食べ回しながら収納するコツ

いつ起こってもおかしくない災害に備え、少なくとも「3食×家族の人数×3日分」の食糧を備蓄することが推奨されています。そこでキッチンにフリーズドライや缶詰、インスタント食品など、普段食べているものを少し多めにストックしましょう。  食べ慣れているものは、災害時でも安心して口にできます。これらの備蓄食料は、バランスよく分類しラベルを貼って管理します。キッチンで管理することで賞味期限切れを防ぎ、手軽に補充できるというメリットがあります。

●自宅キッチン上の吊戸棚に食糧備蓄家族2人分(左端から主食:米、1日目~5日目までの5日分をファイルボックスに収納)レトルト、インスタント食品、缶詰、フリーズドライを収納。食糧の他にカセットコンロやボンベ、水筒を収納。

●新しく買ってきた食料は箱へ補充。食べたら補充するという考え方をもつようにしましょう。

●賞味期限が切れそうなものを下段に移します。普段はここにあるものを食べます。

●賞味期限をメモに貼っているので、開ける度にチェックすることができます。

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道久礼子さん

SmartBeans代表。整理収納アドバイザー1級認定講師、防災士、整理・収納・清掃コーディネーター2級などの資格を生かし、整理収納&お掃除に関するセミナー・講演多数。

 

 

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