住まいを〝自分色″にするエクステリア120%活用術[第4回]

カースペースのエクステリアはおしゃれに進化中!

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一言で「カーポート」と言っても、その姿はきわめて多彩。「住居との調和」などデザインを重視したものもあれば、「門扉の開閉のしやすさ」など機能を重視したもの、「ガレージとリビングが融合した新空間」を提案するもの……。それぞれの魅力をお伝えします。

 玄関の近くに愛車を置けるのは、一戸建ての特権。乗り降りがしやすく、安心感も高いのですが、「そこに欲しいのは屋根と門扉です」と、LIXILエクステリア事業部の田中政幸さんは言います。

「屋根のメリットは、第一に雨の日の乗り降りが快適になること。荷物の積み下ろしやチャイルドシートの取り付けなどをしていてびしょ濡れ……なんてことがなくなります。汚れや落ち葉もつきにくいので、お手入れもラクになりますよ」

 LIXILでは地域の気候や設置するスペースなどにマッチするさまざまなカーポートをラインナップしていますが、その中で人気急上昇中だというのが“カーポートSC”という商品です。
「特徴は先進的なデザイン」と言う田中さんのご案内で早速、チェックしに行ってみると、なるほどスタイリッシュでかっこいい!

カーポートSCは薄型の屋根から2本の支柱がスラリと伸びたデザインが特徴。カーポートの屋根は透明感のあるポリカーボネートが主流ですが、アルミにすることでスタイリッシュな印象に。屋根に積もった落ち葉や汚れも気になりません。

「このカーポートで目指したのは、住宅との調和。最近の住宅はシンプルモダンが流行りなんですね。じゃあ、そのデザインに似合うカーポートをつくろうと考えたんです」

 シンプルを追求するには、無駄を削ぎ落とすことが先決ですが、一方でカーポートとしてクオリティも保たなければなりません。屋根そのものを構造材とすることで“中骨”を省き、すべてアルミ素材にして、わずか40ミリという薄さも実現。

 さらに、雨樋を屋根・柱に内蔵したほか、ネジやボルトといったパーツも表から見えないように配慮するなど細部にわたって工夫が凝らされているのです。開発チームの情熱と努力に脱帽です。

 おまけに、アルミ素材なら直射日光が遮られ、色褪せや日焼けから愛車を守れるうえ、夏場に車内が灼熱地獄になるのを防ぐこともできます。人気の高さはある意味、当然といえるでしょう。

注目の門扉は、道路側への
はみ出しが少ない「直昇タイプ」

ワイドオーバードアSは上下桟、框が主張しないスマートなデザイン。展示されていたのは、目隠し効果の高いワイドオーバードアS5型。電動式と手動式があります。

 続いて見学したのは、セキュリティの強い味方となる門扉。ここでもシンプルモダンの建物との調和が打ち出されています。ワイドオーバードアSはその一つ。シャープな水平ラインがスマートな雰囲気を醸し出しています。ただし、この門扉の魅力はそれだけではありません。

「注目してほしいのは開き方。ゆっくり上へと跳ね上がる直昇タイプなので、開閉時の道路側へのはみ出しが少なく、前を歩く人や通行中の車に当たる心配がないんです。しかも、伸縮タイプの門扉に比べて薄型なので、奥行きのないカースペースでも設置しやすい。電動式を選べば、乗車したまま開閉できるので、車の出し入れもスムーズになりますね」

伸縮式の門扉も豊富にラインナップ。操作性を確かめられるのは、ショールームならでは。

セキュリティを重視するならシャッタータイプの門扉がお薦め。写真はシングルシャッターSC。タイル仕上げの門柱が美しく重厚なイメージをもたらします。

 直昇タイプの門扉の向かい側には、従来からの伸縮タイプも勢ぞろい。「もっとしっかりと愛車を守りたい」という向きには、シャッタータイプの門扉も展示されています。
 ショールームに足を運べば、開け閉めのしやすさを試しながら選ぶことができます。

 こうしたカースペースのエクステリアで、異彩を放っていたのが“スタイルコート”です。ショールームにつくられているのは小さな家のような建物。開いた扉からはデスクやチェアがのぞいています。
 その建物の折戸を開けると広々としたカースペースが登場!
 スタイルコートは、趣味を思いっきり楽しめる“ガレージ・リビング”なのです。

スタイルコートはガレージ×リビングの新空間。折戸パネルは採光と目隠し効果を兼ね備えた、UVカット機能を持つすりガラス調ポリカーボネート板を使用。

フルオープンすれば光と風がたっぷり入り、テラスのような使い心地に。車の出入り口には電動シャッターを搭載。セキュリティ面でも安心です。

「乗っているときだけでなく、降りてからも愛車との時間を楽しめるのがこのガレージです。工具置き場をつくれるので車のメンテナンスがしやすく、もちろん、ただ眺めているだけでも楽しい。遊び心を開放する趣味空間なんです」
 そんな田中さんの言葉に大きくうなずいたのは、撮影していたカメラマンさんです。

「写真機材の置き場にすれば、積み降ろしがラクにできるし、パソコンでの現像作業や写真の整理もここでできる。何より愛車とずっと一緒にいられるのがたまらないですよね。いやぁ、欲しいなぁ」とうっとり。

 スタイルコートは車好きのロマンがギュッと詰まった秘密基地。年間400台を売り上げる人気商品というのもよくわかります。

ガレージの一角に、オプションのカウンターテーブルや棚を取り付ければ趣味のスペースに。照明や窓、換気扇などもオプションで設置できます。

 ただ車を置くだけなら、必要なスペースを確保するだけで十分。そこに安心感や快適性を加えていくのが、カースペースエクステリアの役割だということが実感できました。
 加えて、目を見張ったのはデザインの洗練度。
 今どきのカースペースは、おしゃれに進化しているのでした。

案内役

田中政幸さん

LIXIL エクステリア事業部 販売企画室所属。エクステリアに携わって25年というエキスパートだ。

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