ミセス美香の収納&お掃除レッスン

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清潔な玄関作り~靴や玄関小物の整理収納

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お手入れ整理収納

宅配、集金、回覧板など…。家が散らかっているからと言って、玄関の扉を開けないわけにはいきません。玄関先に見えた僅かな光景から、その家の臭いや清潔感、インテリアの趣味まで垣間見られるほど。家に入る人、モノ、空気、そして幸運も!全ての入り口、玄関を気持ちよく整えてみませんか?

 玄関の整理収納は玄関周りのお掃除を含めても2~3時間あれば十分!物の種類が少ないので私のレッスンでは整理収納の第一歩として取り組んで頂いています。スタートは下駄箱を空っぽにすること。物を出す時は靴は人別に、小物は鍵や靴磨きセットなどといった種類別に山を作っておくと、後の作業がぐんと楽になります。靴はお庭やベランダに運び、よく乾燥させておきましょう。

 さて、お掃除といってすぐに濡らした雑巾を持ってくるのはNG。濡れぞうきんは砂を泥に変えてしまうので、楽なはずのお掃除を自分で大変にしてしまいます。最初は化学モップで上の方から優しく埃を吸着しながら落としていきましょう。次に小さなほうきで下駄箱の砂を上の棚から順に掃き出します。下に落ちたものはほうきで集めるか、掃除機で吸い取ってしまっても良いでしょう。

 ここまで済ませてから雑巾で水拭きをします。この時も手当たり次第にするのではなくて、綺麗な場所の上の方から拭き始めると、雑巾を何度も洗いに行かなくて済みます。飾り棚→玄関扉の内側→外側→下駄箱→たたきといった順番で進めていきます。

下駄箱が空っぽになった良い機会です。せっかくですから菌の発生しやすい下駄箱の中の除菌までしてしまいましょう。市販のエタノールをスプレーで吹き付けて消毒したあとは、扉を開けたままにして中をしっかりと乾燥させて下さい。

 PH値の高いアルカリ電解水は汚れ落としと除菌が一度で済む上、2度拭きも不要なので汚れの少ない方は埃と砂を除去したあとにアルカリ電解水1本で掃除が完了します。お掃除が済んだら下駄箱を乾燥させている間に靴の整理を進めましょう。

靴は洋服に合わせるという前提で、ご自分のお洋服のカラーに合わせやすいベーシックカラーのものを先に考えてみましょう。基本は黒とベージュ。私が300軒以上のお宅の作業に入りとても強く感じているのは、ほとんどの方がこの2色の靴でお手持ちの洋服の8割以上を合わせられるのではないか?ということです。

 どの女性も黒いパンプスはお持ちです。日本では特にあらたまった場面で必要とされるからでしょう。しかし本当に必要だからといって何足もなくでも良いのではないでしょうか?極論を申し上げますと、”モノ”の必要数は全て「1」です。「2」以上持つのは欲と不安からくるものです。ヒールの高さや太さの違い、甲の深さ、つま先の形状。足元まで毎日細かくチェックしている人なんていないでしょう。同じテイストで同じ色の靴を潔くカットしていくことで、収納もスリムになりますよ。

いよいよ収納ですが、靴収納グッズは残念ながら良い物はありません。グッズを使用していた分だけ棚板を追加して下さい。棚に戻す時には”人別収納”が鉄則!お父さんの靴の隙間がもったいないから、子供のビーチサンダルを横倒しにして…なんていうのはダメですよ。

 小物は例えば”鍵”という種類でまとめても良いですし、誰の物かで玄関周りのものを仕分けても良いです。スプレー缶は物の種類ではありません。防水スプレーならばカッパなどと同じ雨の日のセット、靴の艶出しスプレーならば靴磨きのセットです。形状や高さに捉われないで下さい。スプレーは横に倒して収納すれば良いのですから。目的がはっきりしているものや頻度の低い靴(草履など)は、同じ目的のものと収納する方法も考えられます。風通しの良い気持ちの良い下駄箱を目指しましょう!

ミセス美香の収納&お掃除レッスン

中村 美香さん

美ハウスプランナー、整理収納アドバイザー、エッセイスト。2009年より自宅にてハウスキーピングサロン『Dolce Tempo』を主宰。同時に個人宅向けの整理収納サービスを行っている。物に支配されない美しい暮らしを目指す独自の整理収納理論が反響を呼び教室は現在8年待ち。雑誌やテレビなどメディア出演多数。主な著書は美的ハウスキーピングシリーズ(KADOKAWA)、幸せな美的ハウスの作り方(祥伝社)。

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