マンションプチリフォーム~Before&施工編~

「子育てのステップアップができる家」に暮らしたい!

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「私たち、どこで寝るの!?」が住み替えのきっかけ

「2人目の子どもが生まれたころから住まいのことを考えるようになった」という晴美さん。

 2013年に結婚し、それを機に都内の3LDKの新築マンションに入居した大橋さんご夫妻。2014年には長男の勇仁くんが生まれ、2016年には次男の幸起くんが誕生し、家にはにぎやかな声が響くようになりました。そして、そのころからご夫妻は住まいのことを考えるようになったそうです。

「一部屋を開け放してリビングを広くし、2LDKのように使っていました。子どもたちが小さいときはそれでよいのですが、成長してそれぞれが自分の部屋がほしいと言ったら、『私たちはどこで寝ればいいの!?』という不安がフツフツと湧き上がってきたんです」と晴美さんは振り返ります。

 本格的に住み替えを検討しはじめたのは2019年。最初に注目した物件は戸建てで契約直前まで進みましたが、防犯面や利便性などを考えると決断がつかずに辞退。マンションに絞って、家族4人が快適に暮らせる家をじっくり探すことにしました。

「住み心地抜群なので、同じマンション内での住み替えを決めた」と直毅さん。

 そんなご夫妻のもとに不動産会社から連絡が入ったのは半年後のこと。お薦めの物件として紹介されたのは、いまと同じマンションの4LDKでした。
「このマンションは駅から5分と立地がよく、しかも入居者の世代が近くて居心地のよいコミュニティもあります。住み心地抜群なので、同じマンション内での住み替えを決めたんです」と直毅さん。

テーマは「子育てのステップアップができる家」

現在、子どもたちのジャンパーなどは廊下の長押に。固定されているので、子どもたちには手が届かない。

アクセントボードの活用イメージ。磁石なので、ハンガーや棚を自由に移動することができる。

 新しいわが家への住み替えにあたり、大橋さんご夫妻が計画したのがプチリフォーム。そのメインテーマは「子どもたちと一緒に子育てのステップアップができる家」です。

「勇仁は6歳、幸起は4歳。これまでは私たち親が世話を焼いてきましたが、自分のことは自分でできるようになってほしい。そのきっかけがつくれるようなプチリフォームをしたいと考えました」と晴美さん。

 例えば、現在の家ではちょっとした外出のときに羽織るジャンパーは廊下の長押にかけていますが、大人でなければ手が届きません。そこで、新しいわが家の玄関には磁石がくっつく化粧ボード「アクセントボード」を設置することにしました。

「アクセントボードは、子どもの背の高さに合わせてハンガーや棚を自由に移動できるのがいいですね。これなら子どもたちが自分でジャンパーを手に取ったり、片づけたりすることができます」と、晴美さんは期待します。

 キッチンにもアクセントボードを導入したいと晴美さん。
「うちの冷蔵庫はマグネットが貼れないので、保育園のお知らせがテーブルの上に散乱してついつい忘れちゃったり、キッチンの小物が引き出しの中でぐちゃぐちゃだったり……(笑)。そういうものを整理したり、子どもたちのやる気が出るように『できたよマグネット』を貼ったりしたいですね」

ユニットラグで、子育ての悩みを解消したい

現在はリビングの一部に使い捨てのマットを敷いている。

ユニットラグの活用イメージ。フローリングに敷くことで防音対策に。

 マンションは音の問題でトラブルになりやすく、特に小さい子どもがいる家庭は周囲に迷惑をかけていないかと気になるもの。そんな子育ての悩みを解消するために、ご夫妻が選んだアイテムが「ユニットラグ」です。

「ユニットラグ」は、50cm×50cmサイズのタイル状のラグ。フローリングに敷くことで防音対策になり、また1枚ずつ取り外して水洗いできるので常に清潔・快適に使うことができます。

「これまでは使い捨てのマットをリビングの一部分に敷いていましたが、住み替えを機にリビングや廊下の全面にユニットラグを敷くことにしました。子どもはどうしても走り回るので、全面に敷くことで防音効果を確保したいと考えたんです」と直毅さん。

 他に、キッチンへの食器棚の据え付け、室内洗濯物干しの設置、必要な箇所への長押の取り付けなども施工会社に依頼しました。

「ワクワク度はとても高いです。子どもたちの成長や自立をサポートできるような家にしたいですね」と晴美さん。こうして、「子どもたちと一緒に子育てのステップアップができる家」というテーマのプチリフォームがスタートすることになったのです。

美しさを見て、
プロにお願いしてよかったと思った!

アクセントボードの裏面。両面テープと接着剤で圧着する。

玄関にアクセントボードを設置している様子。

 2021年1月中旬、いよいよプチリフォームがスタート!
 こちらはアクセントボードの施工中の様子です。両面テープと接着剤で圧着する方法で、釘を使用しないため穴埋め処理もいりません。

部屋の形状や家具の出っ張りに合わせてユニットラグをカット。

部屋の隅々まで美しく敷き詰められたユニットラグ。

「施工が簡単なので自分で取りつけることもできますが、水平器で測って丁寧に取りつけてくださるので、やはりプロにお願いしてよかったと思いました」と晴美さん。

 そして、こちらがユニットラグの施工中の様子。部屋の形状や家具の出っ張りに合わせてユニットラグをカットし、美しく敷き詰めていきます。さすがプロの技!

 こうして大橋さんご夫妻のプチリフォームは無事完了を迎えたのでした。次回は、新しいわが家で暮らしはじめた大橋さんご夫妻に、住み心地や子どもたちの変化などについて伺います。お楽しみに!

(After編に続く…)


文◎桑原奈穂子 撮影◎石原敏彦

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