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住まいのお手入れ10カ条ー第1回【バス&トイレ編】

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知っているようで実は知らない、住まいのお手入れの基本を紹介する連載企画。第1弾のテーマは「バスとトイレ」です。今すぐ使えるアドバイスは必見!

一、水垢を落とすシャワーヘッドの「つけ置き」お手入れ

シャワーヘッドのお手入れ、していますか? よく見ると水垢がついていたり、目詰まりがあったり、意外に汚れていますよね。水垢の正体はカルシウム。そこでお酢を使ったシャワーヘッドのお掃除方法をご紹介します。

1.洗面器にお湯とお酢を入れる。(お湯8:お酢2くらいの割合で)

2.シャワーヘッドを1時間程度浸けておく。

3.柔らかいブラシなどで軽くこすりながら水洗いする。

目詰まりが解消しない場合は、シャワー板(シャワーの穴がある部分)を外し、針などを使って穴の部分を指しながら汚れを取りましょう。シャワーヘッドを取り換えてしまうのも手。基本的にはひねって取り外し、新しいものをはめるだけで完了します。塩素除去、節水、マイクロナノバブルなど、様々な機能を持ったシャワーヘッドがあります。

二、カビの原因になるドア通気口のホコリ

浴室のカビの原因は、汚れと水分。天井やドアもしっかり掃除をすることが大切!とよく言われますよね。でも意外に見落としがちなのが、脱衣所側のドアの通気口。ここにホコリが溜まると、換気扇を回しても浴室内に乾いた空気が取り込まれなくなってしまいます。せっかく浴室内をきれいにしたのに、乾燥が不十分という結果に。再びカビの原因をつくってしまいます。

脱衣所側のドアの通気口もチェックして、定期的にお掃除をしましょう。通気口の形にもよりますが、細くて毛の長いブラシ、割りばしに布を巻き付けたものなどを利用してホコリを取り除くことができます。

三、入浴ついでにできるお掃除アイデア

鏡のお手入れを怠っていると、ウロコ状の白い汚れがびっしり……。一度ついてしまうと、なかなか落とせないのも難点ですよね。そのため鏡は入浴ついでに磨くのが正解。3日に一回磨くだけでピカピカの状態をキープできます。人工ダイヤモンドのスポンジなどを、お風呂に常備しておきましょう。鏡に張り付けられるタイプもあります。

カビや水垢の原因となる水分は、入浴後は壁や床についた水をふき取っておくのが一番良いのですが、毎回タオルで水分を拭き取るのはハードルが高い……。そんな時に役立つのがスクイージー。使い終わった後も掛けておくだけでOK。絞ったり洗ったりする必要がなく、毎日続けられます。

四、自然派必見! アロマクラフトでお風呂掃除

心地よい香りに包まれたら、面倒なお掃除も楽しみになるもの。天然精油を使ったアロマクラフトをご紹介します。

●カビ防止スプレー(100mℓのスプレーボトル1本分)

(材料)

無水エタノール:70ml

精製水:30ml

ティートゥリー精油:10~15滴

(作り方)

1.容器に無水エタノールと精油を入れ、よく振る。

2.これに精製水を加え、よく振る。

(使い方)

お風呂掃除の後水気を切って、気になるところにスプレーします。ラベンダーやペパーミント精油のブレンドもおすすめです。

●クレンザー

(材料)

重曹:1/2カップ

水:大さじ2

オレンジ精油:5~10滴

(作り方)

1.重曹に水を加え、スプーンでペースト状になるまで混ぜます。

2.これにオレンジ精油を加え、再びよく混ぜます。

(使い方)

スポンジに少量をつけて、汚れをこすって落とします。主に皮脂汚れに効果的。キッチンでも使えます。 

五、汚れの原因をラクラク減らせるバスグッズ

●詰め替えそのまま

ディスペンサー底のぬめりが気になる方に。ぬめり防止には底を拭いて乾燥させるのが有効ですが、少し面倒に感じることも。そこで、ディスペンサーを置かない!という選択肢。詰め替え用のパックに取り付けて、吊るして使うことができます。TVでもご紹介した人気商品です。

●排水口のヘアーキャッチャー

排水口に絡まる髪の毛の掃除。面倒だし気分も上がりませんよね。最近ではお掃除の楽な排水口もありますが、こちらは普通の排水口に後付けしたい方にお勧め。髪の毛が自然にまとまるので、お掃除がとっても楽になります。

●アクリルバスチェア

せっけんカスなどの汚れが付きにくいアクリル素材のバスチェア。見落としがちなバスチェアの裏側もさっと洗えます。ポリプロピレン樹脂のバスチェアに比べるとお値段は上がりますが、使い勝手・品質・おしゃれな見た目を考えたら迷わずこちらをお勧めします。

六、アロマ効果で楽しくお掃除

なかなか掃除をする気にならない……。そんな時は41℃の熱めのシャワーを2〜3分浴びてみましょう。交感神経が優位になり体がシャキッとします。シャワー前にバスルームの床にグレープフルーツの精油を2〜3滴垂らしておくと、湯気にのってフレッシュな香りが広がり、前向きな気持ちになれます。

バスルームがきれいになったら、早速お風呂に浸かってリラックス。38℃〜40℃くらいのぬるめのお湯に肩まで浸かりましょう。ラベンダー3滴、サイプレス2滴、ペパーミント1滴を湯船に垂らし、アロマ風呂を楽しみましょう。清潔感のある香りは、お掃除後の澄んだ空気にぴったりです。

七、排水溝は「100均ブラシで30秒」

水回り(洗面、トイレ、キッチン)のお掃除に、一家に3本用意したいのがツインブラシ。全国の100均やホームセンターで入手できます。いや~な排水溝のお掃除に古歯ブラシを使用していませんか? ブラシとしての機能を失った小さなブラシを使って細かい所をお掃除したつもりになっていても、それは時間と労力の無駄です。柄の握りがしっかりとしたツインブラシはブラシの大きさが排水溝の穴にピッタリ。中でぐるりと1周させればお掃除が完了! 毎日キレイを維持しやすくなります。

八、水拭き直後の乾拭きでピカピカ仕上げ

お掃除の仕上げのポイントは、“光るべき所を光らせる”こと。蛇口や鏡は水滴を拭うだけではなく、更にしっかりと磨き上げて!

光らせるコツは、水拭きのあとにすぐに乾拭きで追いかけることです。手間を省きたい方は、乾いたぞうきんの一部分を少しだけ濡らしてみて下さい。水拭き+乾拭きが一度に出来てしまいます。光は明るさを取り込み、取り込んだ光がまた輝きます。家の印象や生活感を大きく左右する部分です。

九、トイレには使い捨てシートを常備

トイレの汚れは進行が早く、すぐに石灰化したり、さぼったリング(黒カビです!)が出来たりしてしまいますね。しかし日々お手入れをしていれば、こんなことにはならなかったはず……。

高価なお掃除シートや流せるブラシなども良いですが、高いからもったいないという気持ちで数日に一度になってしまうのならば、100均の30枚入り流せるシートを常備して、気付いたらすぐ拭くことを心掛けてみましょう。トイレのお掃除に余計な洗剤は不要。こまめなお手入れに勝るものはないのです。

十、トイレの淵裏はスポンジでくまなくお掃除を

トイレにブラシを常備して、便器の中や淵裏を何気なくこすってお掃除を終わりにしていませんか。これでは四角いお部屋を丸くお掃除するのと同じ。手の届いてない箇所が汚れとして蓄積してしまいます。変形した淵裏こそ、手に沿うほど柔らかく薄いスポンジを使って、隅々までお掃除をしましょう。

------お話をうかがった方------

松永 武さん

バスリエ株式会社代表取締役。「お風呂のソムリエ」として、体調に合わせた入浴法アドバイスや、関連商品の販売などを行う。自ら試したバスグッズは5万点以上で、メディア出演も多い。

中村美香さん

美ハウスプランニング代表。整理収納アドバイザーとして、収納に関する著書多数。ブログ「美しい暮らしのエッセンス」では収納情報を発信中。

http://ameblo.jp/homeplanningideas/

 

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